某高校演劇部用

元タイトルは『天下り』。官僚のアレではない。
妹が某高校の演劇部に所属していた当時、その同級生が以下のような設定の劇がやりたいと言い出したのが事の発端。
・主人公達は月の住人(姉妹+友人一人)
・三人は何らかの理由で月から地球へと追放される通称『天下り』の刑が科せられる
・妹は体が弱く、地球では長く生きられない
・姉はそれを救おうと必死
・でも妹を救うためには、人間1080000人の命を奪わねばならない
・妹の限界も秒読み段階で時間がないため、姉は焦っている
・ある時、姉は妹と同じぐらいの歳の重病の子の命を奪おうとして――
これを聞いた妹および他の演劇部員が『イタい』『あまりにイタすぎる』『しかも本人が真剣なのが余計にイタい』『どんだけイタいか身をもって教えてやるわ!』と、僕に脚本を書いてくれと依頼してきた。
従って最初からボツにするために書かれた脚本。
その存在を思い出して実家のフロッピーディスクの山を引っ繰り返してたら奇跡的に発掘され、データの復旧・コンバートにも成功したため公開してみる。
当時のメモを見るに、どうやら2パターン目を中程まで書いた挙げ句、
・ボツになるために二つも書くのはアホらしい
・オチまでは思いついてるけど形にするのに掛かる労力が大きすぎる
・ていうか、高三だぞ僕
という三つの理由から投げ出した模様。
そんなわけでパターン1のみの公開で。
今見返すと、“直したい”という着眼点からだけでも色々あるわぁ。



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